近年、昔ながらの日本人の暮らし方である平屋が人気を集めています。
平屋は階層が1階のみで、中庭を作ったり、広い庭をつくるなど家族で過ごせるスペース、また反対にプライベートスペースを取り入れたり、自由な間取りを取り入れることができます。すでに平屋の新築費用が気になっている方も多いのでは?
しかしそんな憧れでメリットの多い平屋を建てるにあたり、気を付けなければいけない点も…。
今回は、
- 30坪の平屋を建てる費用
- 30坪で実現できる間取り
- 30坪の平屋の間取りで注意すべきポイント
を解説していきます。
30坪の平屋を建てる価格相場はどれくらい?
平屋の新築価格の全国相場は、30坪の場合、1,800万円~2,000万円程度が相場です。
坪単価60~70万円程度がひとつの目安となります。
もちろん、仕様、グレード、施工会社により金額は変わりますので上記の価格はあくまで目安です。同様のグレードの住宅を建てるなら、大手ハウスメーカーに依頼するよりも工務店で建てたほうがリーズナブルに希望の仕様を実現できやすいと言えます。
平屋の30坪の土地だと、2LDK~4LDKまで幅広い間取りに対応できるため、間取りにこだわりがある場合は、セミオーダーメイドの注文住宅ではなく、フルオーダーができる完全自由設計を工務店に相談して、家族構成、予算に応じて、できるだけ要望を盛り込んでもらえるようにするとよいでしょう。
ゆとりのある平屋がいい?平屋建ての30坪の家をおすすめする理由
大手ハウスメーカーや工務店では、「平屋で30坪の土地があると、アレンジしやすい」と言われています。したがって、これから平屋の新築を費用面などから検討する場合必ず耳にする言葉かもしれません。
しかしなぜ、大手ハウスメーカーや工務店が平屋建ての30坪の家をすすめるのでしょうか。その理由をにつながる平屋のメリットをまずはみていきます。
家事動線や生活動線がスムーズ
平屋の1番の特徴といえば階段がないこと。階段があると家事をしていると何往復もすることもありますが、平屋だと効率よく家事ができます。
また家族全員の生活がすべて1階で完結するので、常に家族の存在近くに感じることができます。家族間でのコミュニケーションが取りやすくなり、子育ての見守りという観点から、また老夫婦でも安心を感じることができます。
そのため、平屋30坪は子供がいても住みやすくできるちょうどいいサイズ感とまずは考えておきましょう。
構造が安定しているため、空間の演出が自由
1階建ての平屋は、耐震性にもすぐれています。そして構造も安定しているため、空間の演出の自由度が増します。
例えば、2階がないので天井を高くして広々とした空間を演出する、光が入り込みやすいように天窓をつける、収納スペースを増やすためにロフトを作るなどの空間を自由に使うことができます。
「平屋は狭い」というイメージを空間を上手に使えば窮屈に感じることもなくなります。
広い収納や縁側などゆとりある家作りができる
平屋は2階建て以上の家よりも狭くて収納に困りそう…。と思いがちですが、平屋の30坪の家なら収納スペースも十分に確保することができます。
また平屋を建てる方は屋外のスペースも同時に充実させようと縁側やデッキなどを検討される方も少なくありません。家屋に併設する軒は1m以上ある場合は延床面積に組み込まれます。
しかし、平屋で30坪の土地があれば間取りに余裕ができるため、軒の深めの縁側やウッドデッキを建てることも可能になってくるわけです。
30坪の平屋の広さ・間取りの実例
国土交通省「住生活基本計画における居住面積水準」によると、3人家族に最適な住宅の広さは約30坪(100㎡)とされています。ただ、上記の水準はより快適に過ごせるようにという観点から1人当たりのスペースを多めに取っています。すなわち30坪の家は、3人~4人での生活が適していると言えます。
これを踏まえた上でどのような間取りが適しているか紹介していきます。
【出典】:国土交通省「住生活基本計画における居住面積水準」
LDKとデッキを合わせて広々空間の3LDK
延床面積 97.92m2(29.6坪)
庭からウッドデッキ、LDKまでがまるでひとつながりの空間のように感じられる開放的な設計と勾配天井を採用したことによって立体感のある広いリビングになっています。
平屋は収納空間が少ないと言われがちですが、主寝室のウォーキングクローゼットやキッチンのパントリーなど収納を多く設けているのも特徴のひとつです。
また個部屋を間取りの奥にまとめているので、来客があったときは生活感を出さずに迎え入れることができます。夫婦と子ども2人でも十分に生活できる間取りです。
将来を見据えたバリアフリーで暮らしやすい2LDK
延床面積 103.09m2(31.1坪)
ライフスタイルの変化に合わせて多目的に使える洋室やタタミコーナーを中央のLDKに隣接させて、使いやすく動線にも優れた平屋の間取りになっています。洗面脱衣室から浴室やランドリースペースに行き来できるのも家事を効率的にできる仕様に設計しています。
玄関から続くホールには大きな玄関収納があり、来客があったときには、家の中に入った途端に広い家をいう印象づけることができるでしょう。
30坪の平屋を建てるうえで気をつけるべきポイントとは?
平屋を建てるときには気をつけなければならないポイントが何点かあります。そのポイントさえ理解しておけば理想の平屋を建てることができるでしょう。
広い土地が必要
土地を購入する場合、建ぺい率を考えなければいけません。
建ぺい率とはそれぞれの地域で定められた土地の面積に対して、建てても良い建物の(真上から見た際の)面積の割合を指します。建ぺい率は建築基準法で定められており、各市町村によって異なります。土地を購入する前には必ず建ぺい率を確認しましょう。
30坪の平屋を建てる場合、建ぺい率が50%の地域なら60坪の土地が必要になります。家を建てる坪以上の土地が必要になることを理解しておきましょう。
日当たりが悪くなる可能性がある
現在の日本の戸建ては2階建て以上が主流です。住宅街に平屋を建てると、周辺の2階建て以上の戸建てに日差しを遮られ、南向きの部屋でも日当たりが悪くなる可能性があります。天井を高くしたり、天窓などを活用して光が差し込む場所を作るなど工夫が必要ですよ。
まとめ
平屋・30坪は、暮らしやすさが魅力です。30坪以内の場合、建築費も割高感もなく、リーズナブルに平屋の家を建てることができます。2~3人家族であれば、2~3LDKで比較的余裕のある間取りが可能。4~5人家族の場合でも4LDKでほぼ1人1部屋の間取りが実現できます。
家族構成やライフスタイルの変化に応じて、共働きの世帯、若いファミリー世帯、シニア世代まで、幅広い世代から人気の30坪の平屋は、「ちょうどいい」暮らしで永く住み続けられる、「ちょうどいい」生活が可能な住まいと言えるかもしれません。
平屋の30坪の家を建てることができる会社は多くあり、価格もさまざまです。まずは、資料請求をして希望を叶えてくれる会社を探してみてはいかがでしょうか。
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