今回は、平屋住宅を選ぶうえで大事なポイントである、ハウスメーカーと工務店で建てる時の、それぞれのメリット・デメリットを紹介していきます。
平屋は、自由度が高い設計であるが故に、提案や間取り・インテリアなどによって満足度も変わってきます。
それでは順番に、ハウスメーカー・工務店の違いをみていきましょう。
工務店とハウスメーカーの違いは?
様々な点で違いが明確な両者ですが、
平屋を建てる・設計を検討する上での違いはこちらです
- 大手のハウスメーカーは2階建ての設計は慣れているが、平屋の設計には慣れていないことが多い
- 平屋を得意とする工務店では、間取り設計の経験の豊富さで差が出る場合も多い。
- 本来、ハウスメーカーが得意とする構造躯体の頑強さが、平屋では活きにくい
- 構造躯体によってはハウスメーカーの方が大空間が創りやすい場合がある
平屋設計への経験の豊富さ
まず平屋を設計する上で、平屋のプランニングへの「慣れ」が意外と重要です。
平屋は、階段がないからカンタンでは?と思われがちですが、2階建てに比べて動線が長くなりがちで設計が意外と難しいのです。
また、土地の形状・隣家からの見え方・陽当たりも2階建てに比べて、細心の注意を払いながら設計する必要があります。
そのため、地域の工務店でも 「平屋ならではのプラン」 に慣れている工務店であれば、平屋に慣れていない大手ハウスメーカーよりもアドバンテージが出やすいと言えます
構造躯体の頑強さ
また、一般的な工務店とハウスメーカーとの最も大きな違いは「構造躯体の頑強さ」ですが、平屋ではそのメリットが出しにくいという事実があります。
家を考える上で、耐震性は1、2を争う最重要事項ですが、2階建て・3階建てとなるに連れて、鉄骨造や専用の構造躯体の頑強さによる差が出てきます。
しかし、平屋は2階部分が乗っておらず、建物全体にかかる重量が軽く、耐震性としては必要以上に不要であり、その点において差が出にくいと言えます
構造躯体よってはハウスメーカーの方が大空間が創りやすい
接合部や耐力壁自体の強度はハウスメーカーの方が強いため、リビングなどで大きな空間は創りやすいことはハウスメーカーのアドバンテージでしょう。
次に、平屋住宅を建てる上での工務店・ハウスメーカーそれぞれのメリット・デメリットをみていきましょう
ハウスメーカーと工務店の比較
ハウスメーカーと工務店との違いを一覧表にまとめました。
会社ごとでのバラツキはありますが、上記で紹介した違い以外のポイントも合わせて、一般的な傾向としてご覧ください
ハウスメーカー | 工務店 | |
構造躯体 | 頑丈な設計が多い | プランや工法に左右されることが多い |
プランの自由度 | 制約が多い傾向 | 制約が少ない傾向 |
施工品質 | 安定している | 大工の腕に左右されやすい |
工期 | 比較的早い | 比較的遅い |
建築コスト | 高い | 安い |
アフター | 充実している | 対応に限界がある場合も |
専門性 | 均一的に建築 | オリジナリティがある |
工務店のメリット・デメリット
まずは工務店のメリットとデメリットを端的にまとめました
- 設計の自由度が高く、オリジナリティが高いのが一番のメリット
- 内装・住宅設備・エクステリアなどの選べる幅が広い
- 平屋をほぼ専門で扱っている会社もあり、専門の会社はプランニングなどで経験が豊富
- ハウスメーカーに比べて安価に建築できる
- 躯体保証などの面で、法定の10年までの保証になっている会社が多い
メリット1:設計の自由度が高くオリジナリティが高い
工務店のメリットは、「設計・オリジナリティの自由度」と「コストの割安感」です。
工務店は、その会社によって”色”はありつつも、設計は自由です。
もちろん工法や、耐震などの観点からできる範囲に限りはありますが、在来工法での建築であれば、プランの自由度は比較的高いです。
メリット2:設備・エクステリアの選べる幅が広い
2つ目のメリットは、内装・住宅設備・エクステリアなど、注文住宅ならではの選べる幅が広い点です
ハウスメーカーの家は、おおよそどこの会社が建築したか、すぐ分かることがよくもあり、オリジナリティという側面では自由度の高い工務店の方が有利でしょう。
メリット3:コストが割安
3つ目のメリットは、ハウスメーカーに比べてコストが割安な点です
特に、平屋住宅ではコスト面での割安感がメリットになってきます
平屋住宅は、2階建てに比べて割高になりますので、元々高額価格帯で提案するハウスメーカーとの価格差はさらに開きやすくなりがちです
ハウスメーカーの方が割高になる理由の1つは、広告や宣伝などにお金をかけている分、その分のコストが割高になります。また、ハウスメーカーによっては、建設そのものは工務店に依頼しているメーカーもあるので、仲介料金が上乗せされてしまうため、コストが割高になります
デメリット:保証面は弱い
一方、工務店のデメリットは保証面になります。
大手ハウスメーカーを中心に構造躯体・防水は10年以上の保証、および有償でのメンテナンスサービスを受けることを前提に、数十年の保証を設定している会社も珍しくありません。
工務店は、会社規模なども左右しますが、比較的法定になっている10年保証のみ、の会社が多い印象です。
工務店を選ぶ際は、地元にしっかり根ざして評判が安定している会社、また保証の内容が充実している会社を選ぶと失敗するリスクは下げられます
ハウスメーカーのメリット・デメリット
続いて、ハウスメーカーのメリットとデメリットを紹介します
- ハウスメーカーのメリットは構造躯体が頑強な躯体
- ハウスメーカーによっては、どこの会社で建築したか?すぐわかる「ブランド力」
- 保証年数が充実していることや、アフター専門部署などが設けられている安心感
- デメリットはコスト。特に平屋住宅は顕著に工務店との比較では差が出やすい。
メリット1:構造躯体が強い
ハウスメーカーのメリットは、耐震性を主にした「構造躯体」と言えます
構造躯体は先述したとおり、鉄骨でも木造でも多くの会社で非常に頑丈な躯体設計をしています
実大耐震実験なども行っており、住宅の最も重要な部分である躯体に関しては安心感が高いです
メリット2:ブランド力
ハウスメーカーの2つ目のメリットは、「会社としてのブランド・安心感」と言えます
メリット3:保証年数・アフターサービス
また、会社組織として大きいことから、保証年数を法定よりも長く設定されていたり、多くの会社でアフターやメンテナンス専門部署があります
独自のアフターサービスを設けている会社もあり、建ててからのアフターサービスの手厚さは工務店にはないメリットです
また、故障やリフォームの際は、独自の構造躯体や納まりをわかっている担当者や工事店が担当してくれるので安心です
デメリット:コストが高い
一方、デメリットは工務店と反対でコストです
ハウスメーカーの一般的な相場より、さらに高い坪単価になってしまい、2階建てを建築するのとあまり変わらない金額になることもしばしばです
選ぶポイント・注意すべき点は?
一言で言えば「プランや内装などを自由に選び高い方は工務店、アフターサービスや保証・会社としての信頼性を優先するのであればハウスメーカー」です。
また、平屋選びで最も重視すべきポイントは、「平屋ならではのプランに慣れている業者」を選ぶことです
コスト面は、おおよそ工務店に軍配があがるケースが殆どですが、そもそも、平屋の設計に慣れてない工務店を選んでしまえば、コストが割高になってしまった上に、暮らしにくい設計になってしまった・・なんてことも
「工務店のほうの安いから!ハウスメーカーのほうが安心だから!」と初めから1社に決めるのではなく、必ず、複数社で比較するようにしましょう
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